Webサーバを作りながら学ぶ 基礎からのWebアプリケーション開発入門

書籍キャッチコピー
「作り」、「動かし」、「結果を見ながら学ぶ」技術は自分で試してこそ活用できる
著者名
前橋 和弥
出版社名
技術評論社
価格
2948
ページ数
304
出版年月日
2016/06/07


本書のポイント

  • Webアプリケーションの基本的な仕組みや実装方法を学ぶことができる。
  • 各章では「お手本となるプロダクトを実際に動かすこと」と「お手本を模倣して自分で作ってみること」を繰り返すことで、理解を深めることができる。
  • Webアプリケーションを作成するソフトウェアエンジニアだけでなく、Webアプリケーションのデータを扱うことの多いデータサイエンティストにも役立つ知識である。

レビュー

Webアプリケーションは、HTTP通信を介してリクエストを受け取り、それに応じてレスポンスを返す。例えば、あなたがこのページを開くと、ブラウザはWebアプリケーションに対してリクエストを送信する。Webアプリケーションは、リクエストを受け取り、必要なデータを処理してブラウザに返す。その結果として、このページがあなたの画面に表示される。では、WebアプリケーションはどのようにHTTP通信からリクエストを受け取り処理をしてレスポンスをしているのだろうか。

本書では、「お手本となるプロダクトを実際に動かすこと」と「お手本を模倣して自分で作ってみること」を繰り返すことにより、HTTPの通信やWebアプリケーションの動作を理解していく。これにより、実際に手を動かしながら、Webアプリケーションの基本的な仕組みや原理を理解することができる。

例えば、1章ではブラウザとWebサーバーを実際に動かしながら、HTTPの通信の中身を確認し、それをJavaのコードで自作することにより、Webアプリケーションの基本的な仕組みを理解することができる。以降、各章では、このような「実際に動かす。中身を確認する。実際に作ってみる」というステップを踏みながら、Webアプリケーションの構築方法や実装技術を学んでいく。このようなステップを踏むことにより、納得感のある深い理解を得ることができる。

本書は、これからWebアプリケーションを作成するソフトウェアエンジニアだけでなく、データサイエンティストにも有用であろう。データサイエンティストもWebアプリケーションを使用する場面は多いはずだからだ。例えば、Webアプリケーションに対してクローリングを行う場合、それはHTTP通信を使用してリクエストを送信しレスポンスを受け取ることに他ならない。このようなHTTP通信を行うライブラリを使用する際に、Webアプリケーションの基礎を知っていることは、データサイエンティストとして大きなアドバンテージになるだろう。

目次

序章 はじめに
第1章 Webサーバを作る
第2章 Webサーバを完成させる
第3章 へなちょこサーブレットコンテナ「Henacat」を作る
第4章 Cookieに対応する
第5章 セッションに対応する
第6章 Webアプリ開発に必要なその他の知識
第7章 TIPS
付録 Henacatの全ソースコード

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福島-Webエンジニア

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