本質を捉えたデータ分析のための分析モデル入門

書籍キャッチコピー
統計モデル、深層学習、強化学習等 用途・特徴から原理まで一気通貫!
著者名
杉山聡
出版社名
ソシム
価格
3000
ページ数
468
出版年月日
2022/07/26


本書のポイント

  • 線形回帰分析から深層・強化学習まで幅広い手法について網羅的に書かれているので、「データ分析にはどんな手法があるのか?」を1冊で知ることができる。
  • 難しい数式がなく、できるだけ易しい言葉で書かれているので、初心者でも読みやすい。
  • 実務に合わせた内容になっているので、読んだ内容を仕事に活用しやすい。

レビュー

データサイエンスの領域では、数多くの統計・機械学習の手法が存在している。そして手法一つ一つに複数の書籍が出ており、それらの特徴を学ぼうとすると多くの書籍を読み解く必要があり、難しい。そんな中、本書はデータ分析に用いられる様々な手法を「分析モデル」と総称し、データサイエンスで関わる分析モデルを用途・特徴からその原理まで一気通貫で解説をしており、他の書籍と比べて挑戦的な一冊となっている。

本書の1点目の特徴は、線形回帰分析などの基本的な統計手法から深層・強化学習の手法が網羅的に書かれていることである。実際のデータ分析では数値や画像、自然言語など取り扱うデータの種類が多く、それぞれのデータに合わせた多くの手法が存在している。本書ではそれらの手法を網羅的に解説しており、単に手法を勉強するだけでなく、必要に応じて読み返して使う辞書のように活用することができる。そのため、初めてデータ分析や機械学習を学ぶ人だけでなく、すでにデータ分析や機械学習を使って実務をしている人でも、手法の概要を学びやすい。

2点目の特徴は、難しい数式がなく、できるだけ易しい言葉で書かれていることである。本書では、数学などの専門的な知識が少なくても理解できるように、図も駆使しながら分析手法をわかりやすく説明している。特に深層・強化学習といった原理が難しい手法についてもわかりやすい図解で内容がイメージできるように説明しているため、深層・強化学習を初めて学ぶ人にまず読んでほしい一冊だ。

3点目の特徴は、実務での実践を前提とした内容になっていることである。本書で解説されている手法はすべて実務で利用されるものであり、その具体的な活用方法についても詳しく説明されている。そのため、実務で使いやすく、データ分析の実務スキルを磨く一助となる。

目次

序章 分析モデルを学ぶための準備

第1部 定型データの扱い
第1章 回帰分析
第2章 回帰分析の結果の評価と解釈
第3章 ロジスティック回帰分析
第4章 機械学習を用いた回帰・分類

第2部 非定型データの扱い
第5章 深層学習入門
第6章 画像の分類
第7章 物体検出とセマンティックセグメンテーション
第8章 基本的な自然言語処理手法
第9章 深層学習を用いた自然言語処理モデル(前半)
第10章 深層学習を用いた自然言語処理(後半)
第11章 統計的言語モデル
第12章 付加構造があるデータの扱い

第3部 強化学習
第13章 強化学習とは
第14章 強化学習の技法
第15章 深層強化学習の技法

第4部 データから知見を得る方法
第16章 クラスタリング
第17章 因子分析・主成分分析
第18章 データの関連を調べる分析
第19章 データの背後の構造を用いる分析

第5部 線形回帰分析の深い世界
第20章 多重共線性
第21章 発展的な回帰分析

この書籍に興味がある人へのおすすめ


レビューワー

Yu Ohta

関連記事

  1. ChatGPTの頭の中

  2. データ分析の教科書 現場で即戦力になるデータサイエンスの勘所

  3. 仕事ではじめる機械学習

  4. データ分析のための統計学入門 原著第4版

  5. Pythonで学ぶアルゴリズムの教科書 一生モノの知識と技術を身につける

  6. データ視覚化のデザイン

  7. データマネジメント知識体系ガイド 第2版 DAMA-DMBOK

  8. ゼロから作るDeep Learning

  9. 意思決定のための「分析の技術」