マンガでわかる統計学 回帰分析編

書籍キャッチコピー
回帰分析を学び始める人のための一冊
著者名
高橋 信
出版社名
オーム社
価格
2420
ページ数
224
出版年月日
2005/09/23


本書のポイント

  • 自身のレベルにあった読み方をすることができるため、初学者でも挫折しにくい
  • 回帰分析の結果を解釈するうえでの注意点がわかる
  • 回帰分析、重回帰分析に加え、類書で解説されることの少ないロジスティック回帰分析(確率の予測)まで解説されている

レビュー

統計学、データ分析の本は、初学者向けの抽象的な本と専門性の高い本に二極化している。一方、本書は専門性を残しつつも、概念図が豊富に描かれているため直感的に理解することができる。喫茶店の売上予測やメニューが売れる確率をもとにしたストーリーであるため、内容が想像しやすく理解もしやすい。回帰分析、重回帰分析、ロジスティック回帰について学び始める初学者に最適な『専門性と読みやすさ』のバランスがとれた一冊である。

(重)回帰分析の章では、回帰式を求める意義があるのかを検討するために散布図を書くところから説明が始まる。そして、回帰式の導出、精度確認(決定係数)、回帰係数の検定、未知サンプルの予測まで、回帰を使ったデータ分析の一連の流れを学ぶことが出来る。回帰式を求めるところでは、統計学では頻出の考え方である最小二乗法ついて説明がなされている。式展開が丁寧に書かれているため、中身を詳しく知りたい人は一読する価値があると思う。

ロジスティック回帰とは、予想結果が0から1の範囲に収まるため、確率を予測、分析したいときなどに用いられる。本書では概要を理解するための用語・ポイントを理解することはできるが、実務で使用していくための知識としては不十分であるため、ロジスティックス回帰についてより深く学びたい場合には他の専門書を読むことをお勧めする。

  それぞれの章末には、マハラノビス距離、多重共線性、オッズ比といった実用的で高度な統計概念の紹介もされているため、統計を学び始める人だけでなく、統計検定準一級相当の知識をつけていきたい人が読んでも学ぶことが出来る一冊である。

目次

第1章 基礎知識
1. 表記のルール
2. 逆関数
3. 指数関数と自然対数関数
4. 指数関数と対数関数の特徴
5. 微分
6. 行列
7. 数量データとカテゴリーデータ
8. 偏差平方和・分散・標準偏差
9. 確率密度関数

第2章 回帰分析
1. 回帰分析とは
2. 回帰分析の具体例
3.「回帰分析の流れ」の注意
4. 標準化残差
5. 内挿と外挿
6. 系列相関
7. 直線以外の回帰式

第3章 重回帰分析
1. 重回帰分析とは
2. 重回帰分析の具体例
3.「重回帰分析の流れ」の注意
4. 標準化残差
5. マハラノビスの汎距離と重回帰分析における信頼区間と予測区間
6. 説明変数に“測れない”データが存在する場合の重回帰分析
7. 多重共線性
8.「目的変数に対する各説明変数の影響度」と重回帰分析

第4章 ロジスティック回帰分析
1. ロジスティック回帰分析とは
2. 最尤法
3. 目的変数の捉え方
4. ロジスティック回帰分析の具体例
5.「ロジスティック回帰分析の流れ」の注意
6. オッズ比
7.「検定」の名称
8. バブルチャート

付録 Excelで計算してみよう!
1. 自然対数の底
2. 指数関数
3. 自然対数関数
4. 行列の掛け算
5. 逆行列
6. カイ二乗分布の横軸の目盛り
7. カイ二乗分布の確率
8. F分布の横軸の目盛り
9. F分布の確率
10.(重)回帰式の(偏)回帰係数
11. ロジスティック回帰式の回帰係数

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あおた

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